SikuliをRPAとして使った場合の注意点を知りたい方へ。
SikuliをRPAとしてRPAとして使いたいと考えているけど、先に注意点を知っておくことで取り組むかどうか判断したいと考えていませんか?

この記事で解説すること
  1. SikuliをRPAとして使ったときの注意点がわかる
  2. SikuliをRPAとして使うなら確認しておくべきこと
私の信頼性
  1. 顧客企業において2016年からRPA内製化をサポートし実績を積み上げています。Sikuliを自動化に利用しています。
  2. Sikuliを利用したRPAシステム構築の理論・構築・開発・運用を網羅した書籍『オープンソースで作る!RPAシステム開発入門』を出版しました。
  3. 2019年3月中小企業のための失敗しないRPA導入研修を行いました。Sikuliを使ってRPAを説明しました。
  4. 2019年5月リクルートスタッフィング登録者向けRPA超入門ハンズオンを行います。Sikuliを使ってハンズオンを行います。

 

1.SikuliをRPAとして使ったときの注意点とは

1-1.技術者向きである【レコーディング機能が無い・ノンプログラミングではない】

Sikuliは技術者向きツールであり、プログラムを知らない現場担当者がいきなりRPAツールとして利用するのにはハードルが高いと言えます。

有償のRPAにはほぼ付いているレコーディング機能がありません。レコーディング機能とは、Excelの「マクロの保存」のように、自動化する手順通りに操作することで、自動的にプログラムが生成される機能です。

またノンプログラミングではないため、プログラマーでなければ、いきなり取り組むのは難しいでしょう。SikuliX1.1.1開発画面には「コマンドリスト」と呼ばれる、よく使うコマンドが並んだツールボックスがありましたが、SikuliX1.1.3以降はこのコマンドリストは無くなっており、すべて手でコマンドを打ち込む方式になっています。

ただし、このページをお読みになっているのは技術者の方が多いでしょうから、問題ないかもしれません。プログラム言語を何か習得されている方でしたら、すんなりと使いこなすことができます。

1-2.変更に弱い【ディスプレー解像度、Windowsアップデートに注意】

Sikuliは自動化対象のシステムの変更やSikuliが稼働しているPC端末環境の変更などに影響を受ける為、「変更には弱い」と言えます。

その理由は、画像認識型だからです。

画像認識型は、クリックする対象のボタンを単純に画像として認識します。あらかじめSikuliX開発画面に登録されている画像とマッチングして、クリックする対象のボタンを探すわけなので、ディスプレーの解像度が変わっただけでも動作しなくなります。

そのため、一台のPC上で開発したプログラムを他のPCに移行したら、それだけで動作しなくなる場合があります(ディスプレーとOSバージョンを揃えておけば動作します)。

また、Windowsアップデート後にポップアップメッセージのフォントが変更されていて、動かなくなった事例もありました。

ちなみに代表的なRPAツール「Uipath」はオブジェクト認識型であり小規模なシステムの変更やPC端末環境の変更により受ける影響は小さいと言えます。

Sikuliの良い面は、オブジェクト認識型より考え方がシンプルで直感的なので、高度なプログラミング知識が無くても開発することができますし、自動化対象のアプリケーションの種類を問わないというメリットがあることを合わせて理解してください。

1-3.日本語の扱いが難しい【Pythonの勉強】

SikuliはJython(Javaで動作するPython)で記述します(Rubyも選択できますが、私はPythonを選択しています)。そのため、Sikuliの構文はPythonに従う必要があり、日本語の扱いもPythonに従います。

Pythonの文字コードの扱い方についての勉強をする必要が出てきます。詳しくは以下のページにまとめてあります。

Sikuliの日本語の文字化けに悩まない!【文字コードを攻略しよう】

1-4.バックアップを忘れがち【クライアントソフトウェアなので】

せっかく作成したプログラムをバックアップすることを忘れてしまうことが多いので注意しましょう。

Sikuliはクライアントソフトウェアですので、自動的にサーバー側でバックアップされるということはありません。Sikuliが実行しているパソコンが壊れてしまった場合、プログラムも一緒に無くなってしまいます。

昨日まで動いていた自動化業務がいきなり動かなくなると、大きなトラブルに発展してしまいます。バックアップをまめにとるようにしましょう。

バックアップソフトはフリーソフトでもたくさんありますので、活用してください。

 

まとめ

SikuliをRPAとして使うなら確認しておくべきことは以下の二つです。

 

1.技術者を確保できるか

プログラミング技術が必要で、日本語の取り扱いをPythonで調べることができ、稼働環境の整備ができるような技術者が必要です。

どれも難しいことではありませんが、まったくの技術初心者が取り組むにはハードルが高いと言えます。

 

2.規模が大きくならないか

SikuliをRPAとして利用する場合は、その自動化案件が大規模にならないことを確認しておいてください。

なぜなら、Sikuliは環境が変化した場合のメンテナンスに工数がかかります。10台を超えるようなPC端末を設置して自動化した場合のメンテナンスは大変だと思います。

 

その上で結論です。

Sikuliのメリットは「無料・簡単・アプリケーションを選ばない」ということです。そのうえ、オープンソースであるためライセンス費用がかかりません。

技術者にとっては、直観的で簡単に扱えるRPAソフトウェアと言えます。

注意点さえクリアできるのであれば、十分にRPAとして機能しますので、おすすめです。

実際に私は2台のSikuliを3年間一部上場企業の本社内の業務自動化に利用しており、何の問題もありません。注意点として何度も上げた「変更に弱い」という点ですが、日常運用上めったに起きる事ではないので、運用でカバーできる範囲です。

 

わからないことがあれば、お問い合わせください。

また、私の著書「オープンソースで作る!RPAシステム開発入門」では、Sikuliを利用して本格的なRPAシステムを構築し運用する方法について詳しく解説しています。

SikuliをRPAとして活用したい方は、ぜひご一読ください。

≫オープンソースで作る!RPAシステム開発入門(紹介ページ)