4.1.1 レコーディング機能を使って操作を記録する

 ブラウザーを使う作業を自動化する一番簡単な方法はウェブレコーディング機能を使うことです。ウェブレコーディング機能を使って、ウェブシステムにログインするワークフローを作成します(図4.1)。

4.1.2 完成図

4.1.3 作成準備

本書ではブラウザーはGoogle社のChromeを使用します。まず、Google ChromeにUiPathの拡張機能をインストールすることから始めましょう。なおインストール前にGoogle Chromeを閉じておいてください(WindowsのタスクマネージャーでGoogle Chromeのタスクが残っていればタスクを終了してください)。

STEP1

UiPath Studioを起動し、UiPath Studioの[スタート]リボンの[ツール]タブをクリックし(図4.2❶)、[UiPath 拡張機能]の[Chrome]をクリックする

STEP2

[拡張機能を設定]画面が表示されるので、[OK]をクリックする。

STEP3

Google Chromeを起動すると[「UiPath Web Automation」が追加されました]がポップアップするので、[拡張機能を有効にする]をクリックする(図4.3)。このポップアップが表示されなかった場合は、GoogleChromeで[UiPath Web Automation]を有効化する(Google Chromeの[設定]→[拡張機能]で表示される)。

STEP4

Google Chromeの右上部にUiPathのアイコンが表示されていることを確認する(図4.4)。

4.1.4 作成手順

1

 ウェブレコーディング(当サイトでは、ウェブレコーディングなど、UiPathの機能名として表記されている部分に関して は、表記統一せずにそのまま掲載しています)を行う サンプルWebサイトにログインする操作をレコーディングします。

STEP1

UiPath Studioを起動し、新たにプロジェクトを作成する。

STEP2

Main.xamlを開く。

STEP3

サンプルWebサイト( URL http://marukentokyo.jp/sample_website/)をGoogle Chromeで開く(図4.5)。

STEP4

[デザイン]リボンの[レコーディング]をクリックし、[ウェブ]をクリックする。ウェブレコーディングツールバーが表示される。

STEP5

[ブラウザーを開く]をクリックすると(図4.6)、ブラウザーを選択するモードに遷移する。

先ほどGoogle Chromeで開いたサンプルWebサイトを選択する。

[URL]ポップアップが出現するので、URLを確認して[OK]をクリックする。

STEP6

[レコーディング]をクリックすると、ブラウザーの要素を選択するレコーディングモードに遷移する。

「半角/全角」キーで日本語変換をOFFにし、半角入力にする。

サンプルWebサイトの[ユーザーID]を入力するボックスをクリックする。[入力値を入力してください]ポップアップが出現するので、「login@marukentokyo.jp」と入力(図4.7❶)、[フィールド内を削除する]にチェックを付けて、[Enter]キーを押す

[パスワード]を入力するボックスをクリックする。[入力値を入力してください]ポップアップが出現するので、「password」と入力する(図4.8❶)。[パスワードを入力]と[フィールド内を削除する]にチェックを付けて、[Enter]キーを押す

[ログイン]をクリックする。[お知らせ]画面になる。パスワード保存ダイアログが表示されるが、この時点では操作しない。

MEMO [お知らせ]画面に遷移しなかった方へ

サンプルWebサイトは3分の1の確率でログインに失敗するように設計されています。その場合は図4.9のエラーメッセージが表示されます。一度レコーディングを中止して、やり直してください。

[Esc]キーを押すとウェブレコーディングツールバーが表示されます。ウェブレコーディングツールバーが表示された状態で、もう一度[Esc]キーを押します。「レコーディング結果を保存しますか?」と質問されるので、[いいえ]を選択すると、レコーディングを中止できます。

エラーが発生しても、再度ログインを試みる方法については、「9.1 失敗する可能性のある処理をリトライ実行する」を参照してください。

[お知らせ]画面の下部の方にスクロールしていくと[読みました]というボタンがあります。レコーディングモードのままでは、画面を下にスクロールすることはできません。

[読みました]をクリックするレコーディングを行うには、❺❻のような遅延レコーディングのテクニックを使います。

 

[F2]キーを押す。画面右下に3秒間のカウントが表示される。この間、レコーディングは中断されるので、画面の下までスクロールする。

3秒経つとレコーディングモードに戻るので、[読みました]をクリックする。

 

レコーディングはここまでです。

STEP7

[Esc]キーを押すとウェブレコーディングツールバーが表示される。

STEP8

[保存&終了]をクリックする。

 

[Main]タブに自動的に生成されたワークフローが表示されます。このままでは可読性が低いので、自動生成されたワークフローを変更します。

Google Chrome上のパスワード保存ダイアログの[使用しない]をクリックしてください。

 

2

ワークフローを変更する

アクティビティの表示名を変更します。

STEP1

[文字を入力 ʻINPUT useridʼ]の表示名を「ユーザーIDを入力」に変更する。

STEP2

[文字を入力 ʻINPUT passwordʼ]の表示名を「パスワードを入力」に変更する。

STEP3

スクリーンショットに[ログイン]が表示されている[クリック ʻINPUTʼ]の表示名を「ログインをクリック」に変更する。

STEP4

スクリーンショットに[読みました]が表示されている[クリックʻINPUTʼ]の表示名を「読みましたをクリック」に変更する。

 

次に参照スクリーンショットを入れ替えます。

 

STEP5

サンプルWebサイトはメニュー画面に遷移しているので、[ログオフ]をクリックし、ログイン画面に戻しておく。

STEP6

[ユーザーIDを入力]のスクリーンショットが、何を示すかわからない画像になっていることがわかる。図4.10❶の横棒3本のアイコンをクリックする。メニューが表示されるので、[参照スクリーンショットを変更]をクリックする

STEP7

スクリーンショットを撮り直すと、アクティビティに表示されるスクリーンショットが変更され、わかりやすくなる(図4.11)。

STEP8

同様に[パスワードを入力]も参照スクリーンショットを入れ替える。

 

MEMO 参照スクリーンショットを入れ替える意味

参照スクリーンショットは自動で生成され、これ自体がワークフローの動作に影響を与えることはありません。しかし、わかりやすい画像に入れ替えておくことで、ワークフローを見ただけで、直感的に処理内容を理解できるようになります。

 

HINT パスワードを秘密にする方法と注意点

「 1 ウェブレコーディングを行う」の STEP6 ❸で、[パスワードを入力]にチェックを付けたことにより、[パスワードを入力]が生成されています。これは、パスワードをWindowsのログインユーザー情報を使って暗号化し、同一Windowsのログインユーザーであればパスワードを復号できるという[パスワードを取得(Get Password)]アクティビティを利用しています(図4.12)。

 

4.1.5 実行する

Google Chromeを終了させてから、[デザイン]リボンまたは[デバッグ]リボンの[ファイルをデバッグ]→[実行]をクリックして、ワークフローを実行してください。

Webサイトが起動し、ログイン後、[読みました]をクリックする動作が行われます。本書のサンプルワークフローを実行する場合は、[パスワードを取得]のプロパティ[パスワード]の入力ボックスに「password」と入力してください(最初に入力されている「*******」は削除)。

 

4.1.6 使用する変数

ワークフロー内で使用する変数は表4.1の通りです。

表4.1:使用する変数

名前 変数の型 スコープ 既定値
Password String パスワードの入力

4.1.7 関連セクション

成功するまでログインを再試行する方法は、次のセクションを参考にしてください。

⇒ 9.1 失敗する可能性のある処理をリトライ実行する

当記事は『UiPath業務自動化最強レシピ RPAツールによる自動化&効率化ノウハウ』の中から抜粋しています。