作成日付:2018年10月28日

こんにちは。完全自動化研究所の小佐井です。

三井住友銀行のRPA推進方法が『日経コンピュータ2018.10.25』載っています。

大変参考になることが多かったので3点をピックアップし、私の意見を少し述べたいと思います。

私の信頼性

1) IT歴20年。開発から業務改善まで幅広く経験してきました
2) 複数の企業において2016年からRPA内製化をサポートしています
3) RPA関連の書籍を4冊出版しています

1. 三井住友銀行のRPA推進方法から学べる3つのこと

1. トップダウンとボトムアップの両輪で推進する

三井住友銀行でRPA導入開始から利用を急拡大できたのは「トップダウンとボトムアップの両輪で取り組んだからだ」としています。

トップダウン施策として顕著なのは「RPA推進プロジェクト」の発足だ。全部門に対して導入を支援する専門組織である。

(中略)

ボトムアップ施策として効果が高かったのは2017年秋に整備した行員向けの研修制度だ。

私もRPA推進組織を作る必要があると考え、2016年から顧客企業先で自動化チームを作りRPAシステムを構築・運用しています。

2. RPAにより削減した時間を3つの余力に振り分ける

三井住友銀行では「RPAによって削減した業務時間を3つの余力に振り向けた」とされています。

No 余力 内容
1 付加価値の高い仕事をするための余力 レポート作成作業の自動化で提案検討の余力を捻出
2 意欲を高めて働き方改革を進める余力 意欲が下がりがちな単純作業を自動化して働き方改革の余力を捻出
3 断ってきた仕事を受け入れるための余力 プロセスの自動化により依頼を多く受け入れる余力を捻出

単純に工数を削減するだけでなく、削減した工数を何に振り分けるのかまで明確化するべきという気付きを与えてもらいました。

3. ITコンサルタントとエンジニアを終結させる

三井住友銀行はRPAを推進するために以下のような体制を構築したようです。

ITコンサルタントとITエンジニアを合計150人集結させた。ITコンサルタントはアクセンチュアやEYアドバイザリー・アンド・コンサルティング、デロイトトーマツコンサルティング、PwCコンサルティングといったコンサルティング会社から集めた。

さすがメガ銀行ですね。中小企業では不可能な陣容ですが、「本気で取り組む」重要性を認識させてくれます。

2. まとめ

2017年の時点では、RPAはまだ「知る人ぞ知る」ツールでしたが、いくつかの会社を訪問してRPAの説明をする機会がありました。

私は経験上「兼任でもいいので自動化チームを作るべき」と主張しましたが、すべての会社で「RPAは現場に任せる。トップダウンで組織を作るようなことは毛頭考えていない」という反応でした。

あくまでRPAは「ITツールの一種」という扱いであり、経営者がタッチするものではないというスタンスでした。

しかし、その間に銀行はRPA推進プロジェクトを立ち上げ、ITの専門家を集結させ一気呵成に工数削減を行っていたのです。

銀行の例が、一般の企業にまで適用できるにはまだ時間がかかりますが、「RPAは経営改革のツールである」という風潮に徐々に変化していくのではないでしょうか。


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