UiPathとは

UiPathとはUiPath社が提供しており、世界中で使用されているRPAツールのことだ。UiPath社はルーマニアで創業されたが、2017年8月に本社機能を米ニューヨークに移している。

UiPathは「日経コンピュータ 顧客満足度調査」の「2019-2024」のRPAソフト/サービス部門において5年連続1位を獲得している。なぜこれほどまでに顧客満足度が高いのか?

この記事では5つの特徴を挙げて解説する。

UiPathとは【5つの特徴】

UiPathの5つの特徴を解説していく。

多くのアプリケーションに対応し、操作精度が高い

UiPathは多くのアプリケーションに対応しており、「日経コンピュータ 顧客満足度調査」の項目においても「性能・機能」が他社よりとびぬけて高いポイントを得ている。

つまり、UiPathには不得意とするアプリケーションがほとんどない、というのが特徴と言える。

Microsoft Office製品や主要なブラウザー、Microsoft Visual Studioで開発されたアプリケーションはもちろんのこと、SalesforceやSAPなどの業務アプリケーション、Javaアプリケーション、汎用機エミュレーターのUI(ユーザーインターフェース)[1]やCitrix等の仮想環境も高い精度で操作することができる(図1)。

図1:さまざまなアプリケーションを操作できる

こんな企業におすすめ

  • 業務で様々なアプリケーションを利用する
  • 限定された使い方ではなく、汎用的にRPAを活用したい
  • 正確に動作する技術力の高いRPAを望んでいる

非常に使いやすい

UiPathは使いやすく自動化構築を素早く行える。UiPathでは、自動化に利用する様々な部品のことをアクティビティと呼んでいる。

アクティビティは、マウスの操作を行うもの、Excelを操作するもの、メールを操作するものなど豊富な種類が最初から用意されている(図2❶)。標準で用意されていなくても、後から無料で追加できるアクティビティも豊富だ。

自動化の手順を記述するデザイナーパネルにアクティビティをマウスでドラッグ&ドロップするだけでワークフローを作成することができる(図2❷)。あとはアクティビティの設定値を記述するだけであり、プログラミング言語を記述する必要がない(図2❸)。

できあがったワークフローも視覚的に理解しやすく、直感的に操作できる(図2❹)。

図2:非常に使いやすい

また、レコーディング機能も充実しているため、普段行っている業務手順を記録するだけで簡単に業務の自動化を実現することができる。

スケーラビリティと拡張性

直感的で簡単にオートメーションを実現できるUiPath Studioだけでなく、UiPath Orchestratorを使うことでロボットの一元管理を実現できる。これにより、1000台以上のロボットを管理する大規模オートメーションまで対象とすることもできる。

またGoogle社やMicrosoft社などが提供しているAIサービスと連携させることもでき、高い拡張性を持っていることも特徴である。

充実した日本語サービスと無償学習

2017年2月に日本法人が設立されており、日本語でサポートを受けることができるのも特徴だ。公式のWebサイトでの日本語のヘルプも充実している。

また、UiPathは学習環境も整っている。無料で学べるオンライン学習サービス「UiPath アカデミー」や質問や過去のFAQを探すことができるUiPath フォーラムがあり、初心者にも心強い。

無償で利用できるライセンスがある

個人ユーザーや一定の条件を満たす組織であれば、無償で利用できるCommunity Editionライセンスが用意されている。そのため、利用する技術者が多く、インターネット上に技術情報が豊富に載っているのも特徴だ。

UiPath Studio Community Editionを無償で利用するには利用規約があるので確認しておこう[2]

お客様が個人であるか、又はお客様の関係会社と合わせて(a)物理的又は仮想的な機械又はユーザーが 250 台(人)未満で、(b)年間収益が 500 万米ドル相当未満である場合、お客様は、「小規模組織」とみなされ、社内業務を遂行する目的のためにのみ、本ソフトウェアを使用することができます。

UiPath コミュニティ契約 https://www.uipath.com/ja/legal/terms-of-use

利用規約を満たしている方はUiPath Community Editionをインストールしてみよう。


  1. コンピューターと利用者とが情報をやり取りをする際に接する、機器やソフトウェアの操作画面や操作方法のことです。本記事では「UI」と記述する ↩︎
  2. UiPath Studio Community Editionの利用規約は過去に何度か変更されている。最新の規約についてはUiPathの規約をご確認いただきたい。 ↩︎