追記:2024/2/28 2023年の出生数(速報)を追記 2024/11/11 2024年の出生数見込みを追記
業務の自動化にとって「日本の人口問題」は切り離せない話題です。当研究所の研究テーマの1つとして、継続的にチェックしています。日本の総人口は2008年をピークにそれぞれ減少に転じていることがわかっていますが、過去の想定以上に人口は減少しているのではないでしょうか?
そうだとしたら、ビジネスマンとしては理解しておかないといけない話ですね。日経新聞の記事をもとに考察してみましょう。
日本の人口減少は想定以上?
いくつかの日経新聞の記事をもとに、日本の人口減少は想定以上なのではないか?という仮説について考えていきましょう。人口とRPAの関係については、次の記事で触れているので参考にしてください。
総務省のデータからみる生産年齢人口の推移
総務省のデータを見てみると日本の生産年齢人口は1995年をピークに、総人口も2008年をピークにそれぞれ減少に転じています。2030年には生産年齢人口が7000万人を切り、2040年には6000万人を下回る予測となっています(図1)。
図1:生産年齢人口の推移
上記のグラフは2015年までが実績値。そこから先は推計値となっています。しかし2022年現在では、その時点の推計値より実際の人口減少数は多いのではないでしょうか?以下に根拠となる日経新聞の記事をスクラップしました。
年間死亡者数が増えている
2021年の死亡者数は、前年より6万7745人(4.9%)増え、戦後最大となっています。
さらに、2022年6月4日の記事です。戦後最大となった2021年の死亡者数よりもさらに激増しています。
出生数と婚姻件数の減少
2021年の出生数も過去最少の84万人。そもそも婚姻件数が減少しています。これは皆さんの周りを見渡してもわかることでしょう。2021年の件数は51万4242組で、20年に比べて2万3341組(4.3%)減っています。
イーロンマスクのTweetが話題に
2022年の5月後半には、イーロンマスクのtweetが話題になりました。
「あたり前のことをいうようだが、出生率が死亡率を上回るような変化がないかぎり日本はいずれ存在しなくなるだろう。これは世界にとって大きな損失となろう」
これはセンセーショナルな話題となったので、記憶されている方も多いと思います。
死亡数の劇的な増加、婚姻数の低下、出産数の低下、マスク氏のツイート、これらを複合的にかんがみて、総務省の2015年時点の予想よりも人口は減少していることは間違いない、と言っていいのではないでしょうか。
自動化を仕事にしている限り、人口減少という事実に対してどう対応するのかは考えておく必要があります。今後も推移を注視していく必要があるので、当記事は追記していこうと思っています。
追記:23年出生数、過去最少75.8万人 人口は初の80万人超減
2021年の出生数は過去最少の84万人、と書いていましたが、2023年は75.8万人。国立社会保障・人口問題研究所の推計では24年に出生数が一時増加に転じ、76万人を切るのは35年と予想していたそうですが、想定より早く少子化が進んでいるのは間違いありません。
死亡者数は159万503人で前年から8470人増え、過去最多です。
2024年11月5日の報道です。2024年1年間の出生数が70万人を割る公算。2020年時点では87万人を超えていたわけなので、わずか4年で17万人以上出生数が減ったことになります。
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