【研修・教育業務】研修参加者データの管理【Power Automate for desktop 事例】

「参加者名簿を手入力しているうちに、肝心の研修内容を検討する時間がなくなった……」。
そんな経験はありませんか? 大企業のRPA推進担当者のみなさんは、業務効率化の旗振り役でありながら、自分自身の作業が非効率になりがちです。そこで今回は Power Automate for desktop(以下、PAD)を“出席簿係”として活用し、受講者リスト作成から出欠管理までを自動化する方法とメリットをご紹介します。

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こさい
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(株)完全自動化研究所代表のこさいです。

1) ITエンジニア歴25年超。RPA開発歴8年超
2) RPA関連の書籍を6冊出版。
3) RPAトレーニング動画を販売しています。
4) Power Automate Desktopフロー販売を行っています
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業務の概要

  • 社内研修を実施する際、担当者は
    1. 申し込みフォームやメールで集めた情報を Excel にまとめる
    2. 当日の出欠を確認し、手元の名簿にチェック
    3. 受講後アンケートや社内システムへ実績を転記
  • 年間の研修数が多いほど、これらの作業は “雪だるま” のように膨らみます。

業務の課題

  1. 入力ミスが多い
    • 似た名前、異体字の誤記などが原因で、修正メールが飛び交う。
  2. リアルタイム性の欠如
    • 出席チェックが紙ベースだと、集計が終わるまで状況が見えない。
  3. データ二重管理
    • HRシステムや LMS(学習管理)へ転記するたびに “コピペ地獄”。
  4. 属人化
    • 担当者しかファイル構造を知らず、異動時の引き継ぎが困難。

Power Automate for desktopによる解決

PAD は アテンド型(ユーザー操作を伴うデスクトップ実行)を前提としますが、「人が判断し、ロボが入力」の二人三脚が最適解です。

ステップ人がすることPAD が自動化すること(例)
① 受講者データ取り込みフォーム回答を確認Outlook 受信トレイから CSV 添付を自動保存し、Excel テンプレートに追記
② リスト整形スペルや部署名の最終確認名前をフリガナ順に並べ替え、重複チェック、ID 採番
③ 出欠記録研修会場で QR コードを読み取りスキャナの結果をリアルタイムで名簿に反映し、遅刻者を色分け
④ 実績登録例外(未読コード)を目視確認HR システムの Web 画面に自動ログインして実績を一括入力

ポイント
PAD の Excel アクションは、まるで「セルを自動で動かす小さなロボットアーム」。
複雑な関数が書けなくても、“クリック→コピー→貼り付け” 動作を記録する感覚でフロー化できます。

まとめ

受講者データ管理は “地味だけど落とせない” 研修運営の基盤です。PAD を 出席簿係のロボ に任命すれば、担当者は本来の「学習効果を高める企画」に集中できます。

  • まずは小さなフローから:メール添付の自動保存だけでも効果を実感。
  • アテンド型の強み:最終チェックは人、単純作業はロボ。

研修運営の“裏方仕事”を自動化し、あなたのチームを “人が育つ仕組みづくり” にシフトさせましょう。Power Automate for desktop で始める受講者データ管理、ぜひお試しください。