RPAってどれくらい導入されているんだろう?って疑問に思いますよね。この記事ではRPAの導入率について掘り下げていきます。
さらに、「RPAの利用方法は?」「逆にRPAを導入しない理由は?」といった点についても掘り下げていきます。
それでは、ごゆっくりお読みください!
2022年前期のRPAの導入率は約5割【日経コンピュータより】
日経コンピュータの調査したデータを転記します(図1)。
日経コンピュータ読者のうち3000人に電子メールで回答を依頼し、119人の有効回答を集計。調査期間は2022年3月30日~2022年4月18日。
よく見てみないとパッとは理解できないわ
もう少しおおざっぱにまとめたよ
僕なりにおおざっぱにまとめたのが図2です。導入しているか、していないかでわけてみました。
これでみると、RPAの導入率は約5割ね!
だいたいそうだね。
RPA導入済みは約半分。導入検討中・準備中を含めると約8割がRPAを使おうとしていることがわかりますね。
次はどういう利用の仕方をしているのか見ていこう!
RPA導入企業の利用方法は?
RPA導入済みの企業は、RPAをどのように利用しているのでしょうか。3位まで見ていきましょう!
1位:大量のデータの入力やチェック作業といったパソコンの繰り返し作業
2位:リポートの日次作成などこれまで忙しくてできなかったパソコン作業
3位:異なるシステム同士のデータ連携
1位の「大量のデータの入力やチェック作業といったパソコンの繰り返し作業」がダントツだったんだよ!
RPAに向いている業務については、次の記事でまとめているから参考にしてください。
だいたい思った通りだったな!
でも、逆にRPAを導入しない企業もあるね。
図2を見ると、約2割は導入に否定的のようです。その理由をみてみましょう。
RPAを導入しない理由は?
RPAを導入しない理由についても、日経コンピュータの記事内に書かれていたので、2つの要素にまとめてみました。
1. 費用対効果が得られないから
「学習コスト、運用コストがかかるが、自動化できる内容と件数から計算して人件費より高い」からという意見です。
規模が小さい会社だと見合わないのかな。
もう1つ、日経コンピュータの記事から読み取れた理由は次のものです。
2. 管理できない可能性があるから
「RPAの個人的な利用はメンテンナンスできなくなる」
「プログラム開発できない現場での利用は、結局管理できなくなるのではないか」
という意見です。
RPA開発に失敗する理由については、次の記事で詳しく解説しているので、合わせてお読みください。
RPAは使い始めたら、ずっとメンテナンスしないといけないからね…
運用できる体制を作ることも大事だね
まとめ
約5割が導入済みという導入率から考えて、「RPAを導入する企業は、ほぼ導入し終わっているのではないか」という印象です。
約3割の「導入検討・準備中」の企業の中には導入しない企業も多くあるでしょうから、RPAの導入フェーズはほぼ終了でしょう。
今後は長い長い運用フェーズが続いていくことになります。
RPAの導入フェーズはほぼ終わった感じみたいね
RPAの利用方法の上位を見ると、「どうしても人手では難しい作業に集中して利用している」ということがわかります。
「RPAは人の代わり」というより、「人ができないこと」という利用方法だね!
僕のお客様の利用方法も分類すると、ほぼこの3つに集約されるよ
僕の経験では、2位の「リポートの日次作成などこれまで忙しくてできなかったパソコン作業」が1番多い。これはダントツですね。
1位の「大量のデータの入力やチェック作業といったパソコンの繰り返し作業」は効果的ではありますが、中小規模の企業内には、そのような仕事自体が少ないですね。
これが1位になるということは、おそらく日経コンピュータさんの調査対象の企業は大手が多いのでしょう。
RPAの課題も明確になってきたね
RPAの課題はやはり「費用対効果」ですね。
「RPAを管理できない」という課題も、「管理コストをかけると費用に見合わない」ということなので、結局は費用対効果の問題だといえます。
そもそも「システム開発ではコストがかかりすぎるからRPAでなんとかしよう」という案件が多いので、費用対効果は得にくいのが当たり前なんですが…。
といっても、「あまりに費用対効果が出ない」っていうのでは、たしかに厳しい目が向けられても仕方がないですね。
そこで、『いかに学習コストをかけずにRPAを学び定着化できるか』、そして『いかに運用コストを抑えるか』が大きな課題となってきます。この点については僕なりにかなり考えてきました。
まず、学習コストを抑えるには、「急がば回れ方式」しかありません。
RPA開発・RPA運用は結局ソフトウェア開発・運用です。
だから、プログラミングの基礎知識が必要です。まずプログラミング的思考をしっかりと身に付けましょう。
それから、専門家の活用も検討しましょう
また、僕のような外部の専門家にRPAが定着するまでサポートしてもらうという方法もあります。
一時的なコストはかかりますが、社内に専門家並みの知識と技術を持った人材を育てる時間とコストを抑えることができます。
とくに運用コストを抑えるには、システム運用の知識と経験がどうしても必要。これを非エンジニアの実務者だけでまかなっていくのは難しいのが現実ですね。
この記事がRPAを活用のヒントになれば幸いです!