【営業サポート業務】提案書作成の定型部分補助【Power Automate for desktop 事例】

営業サポート業務の中で、提案書作成は重要な作業の一つです。しかし、この作業には「カスタマイズが必要」「時間がかかる」といった課題があります。特に、定型化された情報の入力は、作業者に負担を強いる部分です。

提案書の定型部分には、会社概要や商品情報、サービス仕様書などがあります。例えば、会社概要には「設立年」「従業員数」、商品情報には「型番」「価格帯」、サービス仕様書には「提供期間」「サポート体制」などが一般的です。これらを毎回手作業で入力するのは非効率的で、時間がかかります。そのため、反復作業を効率化する手段として自動化が非常に有効です。

Power Automate for desktopを活用すれば、定型部分の作成プロセスを効率化できます。本記事では、この自動化ツールによる提案書作成支援の方法を解説します。

この記事を書いた人
この記事を書いた人
こさい
こさい

(株)完全自動化研究所代表のこさいです。

1) ITエンジニア歴25年超。RPA開発歴8年超
2) RPA関連の書籍を6冊出版。
3)RPAトレーニング動画を販売しています。
4)RPAトレーニング研修を行っています
5)ご質問・お仕事のご依頼はこちら

業務の概要

提案書作成の定型部分補助業務とは、商談の際に提示される提案書のうち、会社概要や商品情報などの定型化された情報を効率的に入力・管理することを目的とした業務です。この業務では、定型情報を一貫性を保ちながら迅速に処理するためのツールやプロセスを活用します。

提案書の定型部分には、たとえば、会社概要では「設立年」「所在地」「従業員数」、商品情報では「型番」「価格」「製品仕様」、サービス情報では「提供期間」「サポート体制」などが含まれます。これらの情報は毎回変わらないため、効率的なデータ補入と一貫性の確保が必要です。

業務の目的は、手作業による入力を最小限に抑え、正確性と効率性を向上させることです。これにより、営業担当者が顧客とのやり取りに集中できる環境を整え、提案書全体の質を向上させることが可能になります。

業務の課題

提案書作成の定型部分補助における主な課題は次の通りです。

  1. 入力作業の負担: 定型部分の情報を毎回手作業で入力するのは時間と労力がかかり、営業担当者の本来の業務に集中する妨げとなります。
  2. 一貫性の欠如: 手動作業ではフォーマットや表現にばらつきが生じ、提案書全体の品質に影響を与えることがあります。
  3. ヒューマンエラーのリスク: 定型部分の情報は正確性が求められるため、手入力ではミスが発生しやすく、顧客との信頼関係に影響する可能性があります。

Power Automate for desktopによる解決

Power Automate for desktopを使用することで、定型部分の入力を自動化できます。具体的には、テンプレートに必要な情報を事前にExcelやデータベースに登録し、これを参照して自動的に入力を行うフローを作成することができます。このプロセスにより、手動での入力を減らし、効率的かつ正確にデータを補入することが可能です。以下に、実現方法の一例を提示します。

  1. テンプレートの自動補入
    • 提案書テンプレートに必要な情報を予めExcelやデータベースに保存し、自動的にデータを入力するプロセスを構築します。これにより、テンプレートの利用効率が向上します。
  2. 固定文章の自動追加
    • 固定の文章や情報を一括で自動入力することで、作業時間を大幅に短縮し、作業者の負担を軽減します。
  3. ヒューマンエラーの防止
    • 定型化されたルールに基づき、誤った情報の入力を防ぎます。これにより、正確性が向上します。

自動化のメリット

Power Automate for desktopを使用することで、以下のメリットが得られます。

  • 作業時間の大幅な短縮: 手作業に比べ、自動化されたプロセスは数倍の速さで処理を行います。
  • 情報補入ミスの減少: 自動化により、正確で信頼性の高い結果が得られます。
  • 業務の標準化: 自動化により、提案書の品質と一貫性が向上します。

まとめ

提案書作成の定型部分は、Power Automate for desktopを使用することで効率的に自動化できます。これにより、営業サポート業務の効率化と品質向上が可能になります。また、若手社員や新入社員にも対応しやすいプロセスとなり、業務プロセスの平準化が期待できます。

さらに、自動化により業務全体の透明性が高まり、管理や改善が容易になります。例えば、すべての入力や修正が記録されるプロセスを導入することで、誰がどの部分を担当したのかを簡単に追跡できます。このような透明性は、業務の進行状況を明確にし、問題が発生した際にも迅速に対応できる利点をもたらします。また、提案書作成の効率化は、顧客への提案スピードやサービス品質の向上にも直結します。これを契機に、さらなる自動化の可能性を探るきっかけとしても活用できます。

RPA推進部署および部署リーダーの皆様へ
社内の生産性を飛躍的に向上させましょう。法人向けにトレーニング動画「業務自動化!RPA入門 Power Automate for desktop」を販売しています。

  • 初心者でも簡単に学べる内容:
    基本からわかりやすく学べるので、全社員がすぐに活用できます。
  • 視聴人数・回数に制限なし:
    一度の購入で全社員が自由に学べます。いつでも、どこでも繰り返し視聴可能です。
  • スキマ時間で学べる設計:
    忙しいビジネススケジュールの中でも、効率良く学習を進めることができます。
  • Excel業務にフォーカス:
    実務に役立つExcelスキルを中心に、即効性のあるトレーニングを提供します。
  • 動画視聴トライアル:
    全ての動画を無料でご確認いただけます。
詳細はこちらをご覧ください!

Power Automate Desktop
完全自動化研究所