ChatGPTとは?概要と特徴を分かりやすく解説

こんにちは、完全自動化研究所のこさいです。最近、人工知能(AI)の話題が盛り上がっていますね。その中でも特に注目されているのが、OpenAI(注1)が開発した対話型AI、ChatGPTです。

この対話型AIは、人間のような自然な文章生成や、質問応答、文章の要約、プログラミング言語の生成、クリエイティブな文章の生成など、多岐にわたるタスクをこなすことができます。そのため、業務の自動化や効率化にも役立つと考えられ、当研究所でも研究の対象としています。

ただ、ChatGPTの多くの機能や可能性をよく理解するには、さらなる探求が必要です。単に質問するだけで最適な答えを得られるわけではありません。この記事では、ChatGPTの基本から技術的背景、制限や注意点について詳しく解説します。

私自身、25年以上エンジニアとしての経験はありますが、AIの専門家ではありません。しかし、エンジニアのバックグラウンドがあるため、技術に対する理解は少し早いかもしれません。このブログを通じて、AIの魅力や可能性を共に学びましょう。

それでは、始めましょう!

(注1)OpenAIって?

OpenAIは、営利法人「OpenAI LP」と親会社である非営利法人「OpenAI Inc.」から構成されているAI開発企業です。2015年にサム・アルトマン氏やイーロン・マスク氏らによって設立され、2019年には営利部門OpenAI LPが設立されました。製品としては、対話型AIのChatGPTや画像生成サービスのDALL-Eなどがあります。2023年には、マイクロソフトからの大きな出資を受けています。

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こさい
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(株)完全自動化研究所代表のこさいです。

1) エンジニア歴25年超。RPA開発および支援8年超
2) RPA関連の書籍を5冊出版。現在はGPT×PADの書籍を執筆中!
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1. ChatGPTの概要とその特徴

「ChatGPTってなに?」ということが理解できるように、「概要」と「特徴」の2点を解説していきます。

ChatGPTの概要

ChatGPTは、OpenAIが2022年11月に公開した先進的な対話型AI(AIチャットボット)です。

GPTとは「Generative Pretrained Transformer」の略です。大量のテキストデータで事前学習(Pretrained)を行った後、特定のタスク(例:文章生成、質問応答、文章の要約など)に適応させるための追加学習(ファインチューニング)を行います。ChatGPTでは、2023年7月現在「GPT-3.5」と「GPT-4」という大規模言語モデル(LLM:Large Language Model)を利用できます。

つまり、ChatGPTとは大規模言語モデル「GPT」を使用してチャット(会話)を行うサービス、ということになりますね。

ChatGPTの特徴

ChatGPTが注目される特徴を探っていきましょう。ChatGPTは人間が書いたテキストを学習し、その知識を基に新たな文章を生成する能力を持っています。

その結果、

  • 人間のような自然な文章を作り出すことができる
    • 人間のような自然な表現力を持ち、人間と対話しているような高品質な受け答えができます。ただし、不正確なことももっともらしく答えることがあるので、注意が必要です。
  • 多様なタスクに対応できる
    • 質問への回答、文章の要約、翻訳、アイデアの提案など、幅広いタスクをこなすことが可能です。
  • プログラミング言語を生成できる
    • プログラミング言語が得意、という特徴があります。自然言語で依頼することで、作って欲しいプログラムを生成してくれます。プログラミング言語は自然言語に比べて、あいまいさが無いため、より正確な回答を得ることができます。

これらの特徴があるため、ChatGPTが注目されています。ChatGPTを使いこなすことで、生産性が大きく向上することが期待されますね。

2. ChatGPTの技術的な背景

ChatGPTの技術的な背景について分かりやすく解説します。

  • 1. 脳の仕組みを模倣したコンピュータのネットワーク
    • ChatGPTは、人間の脳の仕組みを真似た「ニューラルネットワーク」という技術を使っています。人の脳にはたくさんの神経細胞があり、それらがつながって情報を伝え合っています。ChatGPTも、この神経細胞のつながりを模倣して、大量の情報を学び取ることができます。
  • 2. 文章の中の単語の関係を深く理解
    • ChatGPTは、「Transformer(トランスフォーマー)」という特別な技術を基盤にしていて、文章の中の単語がどのように関連しているかを深く理解します。例えば、「犬がボールを追いかける」という文があったら、「追いかける」は「犬」と関連が深いと理解することができます。
    • GPT(Generative Pretrained Transformer)の中にある「Transformer」はこのトランスフォーマーアーキテクチャのことですので、ChatGPTがTransformerを基盤としていることがわかりますね。
  • 3. インターネットの情報をたくさん学習
    • ChatGPTは、インターネット上のたくさんの文章や情報を学習しています(Pretrained)。このたくさんの情報を学ぶことで、さまざまな質問や話題に答えることができるようになります。

これらの技術を組み合わせることで、ChatGPTは私たちの質問に自然に答えたり、会話を楽しむことができるようになっています。

3. ChatGPTの制限と注意点

ChatGPTは万能ではありません。あくまでAIなのでできないことも多々あります。以下の点に注意して上手く付き合いましょう。

  • 新しい情報には対応できない
    • ChatGPTは、最後に学習した時点の情報しか知らないので、それ以降の新しい出来事や情報には答えられません。たとえば、新しいマンガが出たり、新しいゲームが発売されたりすると、それについては知らい可能性が高いです。これは、図書館の本が古いものしかないような状態に似ています。ここは検索エンジンと大きく違う点です。
  • 感情や経験を持っていない
    • ChatGPTはロボットなので、人間のような感情や経験を持っていません。なので、友人との喧嘩や初恋の気持ちなど、人間特有の経験についてのアドバイスは、当然、完璧ではありません。常に「人間とは違う」という意識で接することが上手く利用するコツですね。
  • 常に正確とは限らない
    • ChatGPTが常に正しい情報を答えるとは限りません。ChatGPTはあくまで単語の次に来る最もありそうな単語を予測して出力しているだけです。その精度が非常に高いので正しいことを回答しているように思ってしまうわけです。ChatGPTが存在しない情報や間違った情報を「本当のこと」として答えてしまうことを「幻覚(hallucination)」と言います。

まとめ

この記事では、OpenAIが開発した対話型AI、ChatGPTの詳細を解説しました。ChatGPTは、人間のような文章生成や質問応答、文章の要約、クリエイティブな文章の生成など、多岐にわたるタスクを実行できます。

この能力は、大量のテキストデータを学習する「深層学習」という技術、特に「トランスフォーマー」ベースのアーキテクチャによるものです。これにより、文章内の単語の関係を深く理解し、多様な質問や話題に対応できます。

ただし、ChatGPTも完璧ではありません。学習データに基づく回答生成のため、学習データにない情報には適切に答えられないことがあります。また、常に正確であるとは限らないので、注意して利用する必要があります。

将来的には、ChatGPTのようなAI技術が働き方に革命をもたらすことが期待されます。特に業務効率化の分野での進展が予想される一方、新しい倫理的課題も生じる可能性があります。しかし、恐れずに知識と経験を積み重ね、AIの可能性を最大限に引き出す方法を探ることが大切ですね。