データ収集から配信までワンクリック!スクレイピングとメール送信の自動化事例|動画

日々の業務でこんな手作業を繰り返していませんか?

  • Webシステムでデータを検索して、画面に一覧表示させる
  • 一覧表示されたデータをコピー&ペーストでExcelに保存
  • そのExcelファイルをメールで担当者に送信

一見シンプルな作業に思えますが、実際には多くの課題があります。特に、Webシステムがすべてのデータを一度にダウンロードできない仕様になっている場合、データが複数ページに分割されるため、コピー&ペーストの作業を何度も繰り返さなければならないのです。

このような手作業をPower Automate for desktopで自動化することで、作業時間を大幅に短縮し、人的ミスを防ぐ方法をご紹介します。

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こさい
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(株)完全自動化研究所代表のこさいです。

1) ITエンジニア歴25年超。RPA開発歴8年超
2) RPA関連の書籍を6冊出版。
3)RPAトレーニング動画を販売しています。
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スクレイピングとメール送信の自動化事例

業務の課題

この業務には次のような課題がありました。

  1. 複数ページにまたがるデータのコピー&ペースト
    データ件数によっては十数ページに分割されてしまい、Excelへの貼り付けを何度も繰り返す必要がありました。
  2. Webシステムの限界
    システムにダウンロード機能がなく、改修を依頼したところ「50万円以上の費用がかかる」と言われ、予算の都合で断念しました。

Power Automate for desktopでの解決方法

この業務を自動化したフローは以下のような流れです。

  1. Webシステムからデータをスクレイピング
    複数ページにまたがるデータを[Webページからデータ抽出する]アクションを使って一括取得します。
  2. データをCSVファイルとして保存
    抽出したデータをCSV形式で保存し、後続の処理に活用します。
  3. メール送信
    保存したCSVをメールに添付し、必要な担当者に自動で送信します。
    メール送信にはOutlookを使用しており、普段からOutlookを使っている場合は、簡単に設定できます。
スクレイピングデータのメール送信業

フローの概要

以下の動画では、このフローの具体的な作り方を詳しく解説しています!

スクレイピングとは?

スクレイピングとは、Webサイトなどから情報を自動で収集し、加工する技術です。手動で情報を集める代わりに、必要なデータを効率よく抽出できます。

Power Automate for desktopでは、[Webページからデータ抽出する]アクションを使うことで、複数ページにまたがるデータも簡単に取得できます。

応用例

この自動化フローは、さらに応用が可能です。

  1. Excel帳票の作成
    スクレイピングしたCSVデータを加工して、業務に必要なExcel帳票を作成する。
  2. システム連携の自動化
    保存したCSVデータを他のシステムにアップロードする。
    特に、古いシステムでAPIが提供されていない場合でも、Power Automate for desktopを活用すればシステム間連携を効率化できます。

APIとは?もっと詳しく解説!

API(Application Programming Interface)は、ソフトウェアやシステム、Webサービスが他のプログラムとやり取りするための「接点」や「窓口」のようなものです。技術的には、異なるシステム同士がデータや機能を共有し、連携する仕組みを提供します。

なぜAPIが重要なのか?

APIがない場合、異なるシステム間でデータを共有するには、人が手動で操作したり、特別な改修を行ったりする必要があります。これには時間がかかり、コストも高くなります。APIを活用することで、以下のようなメリットがあります。

  • 効率化: 自動でデータの送受信が可能になり、手作業が不要になる。
  • 一貫性: システム間でのデータフォーマットや操作が統一される。
  • 迅速性: 必要なデータや機能を即座にやり取りできる。

APIの具体例

  1. GoogleマップAPI
    他のアプリケーションに地図機能を組み込む際に利用されます。例えば、店舗情報を地図に表示したり、ルート案内を提供するアプリでは、このAPIを通じてGoogleマップと連携しています。
  2. Twitter API
    他のサービスから自動でツイートを投稿したり、特定のハッシュタグの投稿を収集したりできます。
  3. 銀行のAPI
    企業の会計ソフトが銀行システムと連携し、取引明細を自動取得する場合などに利用されます。

APIがないシステムの場合

APIが提供されていない古いシステムや、特定の理由でAPIが利用できない場合でも、Power Automate for desktopのようなRPAツールを活用することで自動化を実現できます。

たとえば、次のような手法で対応します:

  • スクレイピング: Webページの情報を収集し、APIが提供するデータ取得と同じような役割を果たす。
  • GUI操作の自動化: マウスクリックや入力操作をプログラムで再現し、データ処理を自動化。

APIがない場合のRPAの活用例

今回の「Webシステムからデータを取得してメール送信する」業務のように、古いシステムでAPIが提供されていない場合でも、スクレイピングやRPAツールを使えば、APIと同様にデータ取得や連携が可能になります。

このように、APIの有無にかかわらず、業務を効率化する手段は存在します。それぞれのシステムに最適な方法を選ぶことがポイントです。

まとめ

今回の事例では、以下のような課題を解決できました。

  • 手作業の削減による時間短縮とミスの防止
  • 高額なシステム改修の代替手段としての自動化
  • スムーズなデータ収集とメール送信フローの実現

Power Automate for desktopを使えば、古いシステムを活用しつつ、業務効率化を実現できます。
ぜひ、この記事を参考に自社の業務にも取り入れてみてください!

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