UiPathのレコーディング機能を使ってWebブラウザの操作を自動化する方法を解説します。Webサイトにログインするワークフローを実際に作成しましょう。クラシック/モダンエクスペリエンスの両パターンを載せているので比較したい人もぜひお読みください。
※)レコーディングに使うWebサイトは当社が運用しているサンプルWebサイトがあります
それではどうぞ!
クラシックエクスペリエンスのレコーディング
UiPath Studio:バージョン2021.10.5 Community License
クラシックエクスペリエンス
モダンエクスペリエンスの場合はクラシックエクスペリエンスに変更してください。
[nlink url=”/uipath_classicex/”]完成図を確認しよう
ウェブレコーディング機能を使って、当社が運営するサンプルWebサイトにログインするワークフローを作成します。完成図はこのようになります(図1,図2)。
図1:完成図-1
図2:完成図-2
ワークフローを作成しよう
それではさっそくワークフローを作成してみましょう。
このワークフローではGoogle Chromeを操作するので、Google ChromeにUiPath拡張機能がインストールされていることが前提です。
Google ChromeにUiPath拡張機能をインストールしていない方は、次の記事を読んでインストールしてください。
[nlink url=”http://marukentokyo.jp/uipathexpansion_chrome/”]ウェブレコーディング
当社が運用している「 サンプルWebサイト」にログインする操作をレコーディングします。
STEP1UiPath Studioを起動し、新たにプロジェクトを作成する。
STEP2Main.xamlを開く。
STEP3サンプルWebサイト( URL http://marukentokyo.jp/sample_website/)をGoogle Chromeで開く(図3)。
図3:サンプルWebサイトの表示
STEP4[デザイン]リボンの[レコーディング]をクリックし(図4❶)、[ウェブ]を選択する(図4❷)。ウェブレコーディングツールバーが表示される。
図4:ウェブレコーディングツールバーの表示
STEP5ウェブレコーディングツールバーの[ブラウザーを開く]をクリックすると(図5)、ブラウザーを選択するモードに遷移する。
❶先ほどGoogle Chromeで開いたサンプルWebサイトを選択する。
❷[URL]ポップアップが出現するので、URLを確認して[OK]をクリックする。
図5:[ブラウザーを開く]をクリック
STEP6[レコーディング]をクリックすると、ブラウザーの要素を選択するレコーディングモードに遷移する。
❶ 「半角/全角」キーで日本語変換をOFFにし、半角入力にする。
❷ サンプルWebサイトの[ユーザーID]を入力するボックスをクリックする。
[入力値を入力してください]ポップアップが出現するので、「login@marukentokyo.jp」と入力(図6❶)、[フィールド内を削除する]にチェックを付けて(図6❷)、入力ボックスにカーソルを戻してから[Enter]キーを押す(図6❸)。
図6:[ユーザーID]を入力
❸ [パスワード]を入力するボックスをクリックする。
[入力値を入力してください]ポップアップが出現するので、「password」と入力する(図7❶)。[パスワードを入力]と[フィールド内を削除する]にチェックを付けて(図7❷)、入力ボックスにカーソルを戻してから[Enter]キーを押す(図7❸)。
図7:[パスワード]を入力
❹ [ログイン]をクリックする。[お知らせ]画面になる。パスワード保存ダイアログが表示されるが、この時点では操作しない。
サンプルWebサイトは3分の1の確率でログインに失敗するように設計されています。その場合は図8のエラーメッセージが表示されます。レコーディングを中止して、やり直してください。
図8:エラーメッセージ
[Esc]キーを押すとウェブレコーディングツールバーが表示されます。ウェブレコーディングツールバーが表示された状態で、もう一度[Esc]キーを押します。
「レコーディング結果を保存しますか?」と質問されるので、[いいえ]を選択すると、レコーディングを中止できます。
[お知らせ]画面の下部の方にスクロールしていくと[読みました]というボタンがあります。レコーディングモードのままでは、画面を下にスクロールすることはできません。
[読みました]をクリックするレコーディングを行うには、❺❻のような遅延レコーディングのテクニックを使います。
❺ [F2]キーを押す。
画面右下に3秒間のカウントが表示される。この間、レコーディングは中断されるので、画面の下までスクロールする。
❻ 3秒経つとレコーディングモードに戻るので、サンプルWebサイトの[読みました]をクリックする。






[Esc]キーを押すとウェブレコーディングツールバーが表示される。
STEP8[保存&終了]をクリックする。
[Main]タブに自動的に生成されたワークフローが表示されます。このままでは可読性が低い(ワークフローが読みにくい)ので、自動生成されたワークフローを変更します。
Google Chrome上のパスワード保存ダイアログが出ている場合は[使用しない]をクリックしてください。
「ウェブレコーディングを行う」のSTEP6 ❸で、[パスワードを入力]にチェックを付けたことにより、[パスワードを入力]が生成されています(図9)。
図9:[パスワードを入力]のワークフロー
これは、パスワードをWindowsのログインユーザー情報を使って暗号化し、同一Windowsのログインユーザーであればパスワードを復号できるという[パスワードを取得(Get Password)]アクティビティを利用しています。
ワークフローを変更する
アクティビティの表示名を変更します。






[文字を入力 ʻINPUT useridʼ]の表示名を「ユーザーIDを入力」に変更する(図10❶)。
STEP2[文字を入力 ʻINPUT passwordʼ]の表示名を「パスワードを入力」に変更する(図10❷)。
図10:変更後のワークフロー
STEP3スクリーンショットに[ログイン]が表示されている[クリック ʻINPUTʼ]の表示名を「ログインをクリック」に変更する(図11❶)。
STEP4スクリーンショットに[読みました]が表示されている[クリックʻINPUTʼ]の表示名を「読みましたをクリック」に変更する(図11❷)。
図11:変更後のワークフロー






サンプルWebサイトはメニュー画面に遷移しているので、[ログオフ]をクリックし、ログイン画面に戻しておく。
STEP6[ユーザーIDを入力]のスクリーンショットが、何を示すかわからない画像になっていることがわかる。図12❶の横棒3本のアイコンをクリックする。
メニューが表示されるので、[参照スクリーンショットを変更]をクリックする(図12❷)。
図12:参照スクリーンショットの入れ替え前
STEP7サンプルWebサイトでスクリーンショットを採り直す。
スクリーンショットを撮り直すと、アクティビティに表示されるスクリーンショットが変更され、わかりやすくなる(図13)。
図13:参照スクリーンショットの入れ替え後
STEP8同様に[パスワードを入力]も参照スクリーンショットを入れ替える。
参照スクリーンショットは自動で生成され、これ自体がワークフローの動作に影響を与えることはありません。しかし、わかりやすい画像に入れ替えておくことで、ワークフローを見ただけで、直感的に処理内容を理解できるようになります。








ワークフローを実行しよう
Google Chromeを終了させてから、[デザイン]リボンまたは[デバッグ]リボンの[ファイルをデバッグ]→[実行]をクリックして、ワークフローを実行してください。
Webサイトが起動し、ユーザーIDとパスワードが自動的に入力され、[ログイン]がクリックされます。[お知らせ]画面に遷移し、[読みました]がクリックされます。
メニュー画面が表示されたら成功です(図14)。
図14:メニュー画面
モダンエクスペリエンスのレコーディング
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