こさい
こさい

こんにちは。完全自動化研究所の小佐井です。
RPAとExcelを組み合わせた事例についてRPA担当者さんに解説してもらいます。

僕の信頼性

1) IT歴20年。開発から業務改善まで幅広く経験してきました
2) 複数の企業において2016年からRPA内製化をサポートしています
3) RPA関連の書籍を5冊出版しています

RPA担当者
RPA担当者

はい。私が開発を担当した商品の自動補充業務の自動化についてお話します。

手作業でExcel帳票を作成している」という人、「RPAとExcelを組み合わせてなにができるの?」と疑問を持っている人は是非お読みください。

それでは、どうぞ!

企業の特徴

RPA担当者
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こんな会社です

全国にチェーン展開している雑貨の小売企業です。

本社のある東京から離れた地方に倉庫を持ち、物流部門が補充作業を行っています。

BEFORE

RPA担当者
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自動化前に現状を把握しました。最初に業務全体のデータフロー図を描きました。

現状把握(全体)

年間を通じて常に店頭に並んでいないとお客様に不満を持たせ、売上減少、顧客離れにつながる商品を「定番商品」と位置付けて管理しています。

商品管理部が「基準在庫表」を作って、物流部門にメール送信しています。

物流部門が「基準在庫表」と「在庫情報」と「発注残情報」を付け合わせて、定番商品補充業務を行っていることがわかりました。

定番商品補充表」は倉庫担当者に渡されます。

在庫が無い、もしくは無くなりそうな場合は発注をかけます。

BIシステムが2つあることもわかりました。

RPA担当者
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業務全体のデータフロー図を描くと図1のようになりました

【図1】定番商品に関わるデータフロー図

定番商品補充は大事な業務ですが、煩雑なうえ、現在は人手に頼っている部分が多く、自動化したいという要望があがっています。

現状把握(個別案件)

RPA担当者
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全体を把握しました。

現状のフロー

定番商品の中でも特に重要なAランク商品を補充する業務を対象とします。

業務を整理すると2つのパートに分けられます。

・Aランク商品の基準在庫を修正して物流部に伝達する業務

・週2回のAランク商品の補充業務

現状の課題

RPA担当者
RPA担当者

Aランク商品補充業務の課題をまとめました

 

店舗別商品別に計算して、基準在庫数に満たない数を出荷するだけなので簡単そうですが、現状には課題があります。

  1. 基準数変更や品番変更がよくあるが、離れた場所にいる商品管理担当者と物流担当者がすりあわせる必要があり、工数がかかり、ミスも発生する。しかも、物流担当者は倉庫にいることも多く、事務所での作業時間は少ない。
  2. 旧BIシステムを使っており、在庫データの件数も多いため、データ取得に30分以上かかってしまい無駄な時間を過ごすことになる。たまにデータが出てこないままシステムが止まってしまうこともある。
  3. 朝一番から出荷作業にかかってもらうために、補充リスト作成担当者は週2回、始業1時間前に早出残業している。担当者はExcelに慣れていないため、手作業で補充リストを作成する際、ミスすることもあり、正しく補充できないこともある。
  4. 補充リスト作成の際に、将来的に不足しそうな商品を見つけ、メーカーに発注しているが、手作業で作っているため漏れていることもある。
こさい
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簡単そうな業務にもこれだけのムダとミスを生む要素が含まれているのは驚きですね。

はい。経営にインパクトのあるAランク商品の補充業務ですから、ぜひとも解決しなければなりません。

RPA担当者
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個別案件の要件定義

RPA担当者
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大切なのは成果物!

 成果物イメージ

自動化後に出力する帳票のイメージを固めました。

物流担当者の管理する品番別実績

そもそも倉庫に商品が無かったら、店舗に補充出来ないのでメーカに発注をかけなければなりません。商品別過不足一覧表(図2)で状況を確認して発注をかけます。

【図2】商品別過不足一覧のイメージ

出荷担当者用の出荷リスト

出荷担当者はAランク商品補充リスト(図3)を基に、ピッキングを行い出荷します。

【図3】Aランク商品補充リストのイメージ

 その他の要件

使用するBIは新システムのみを使います。

 完全自動化のポイント

本件の完全自動化のポイントは物流部の担当者はメールを受け取るだけにして、その他の作業を無くしてしまうことです。これにより以下の効果を狙います。

  1. 作業ミス防止:基準在庫修正業務、Aランク商品補充リスト作成業務を自動化し手作業によるミスを防ぐ
  2. 経費節減:早出残業を無くすことで経費を節減する
こさい
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どんな自動化を行いたいかがわかりました。

完全自動化

RPA担当者
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自動化のロジックを簡単に説明します。

商品管理部担当者によるAランク商品基準在庫修正(Excelファイル)だけは手作業です。このファイルは自動化サーバーのフォルダに同期します。

完全自動化のプロセスが実行されると、新BIシステムとAランク商品基準在庫ファイルと商品別担当者一覧ファイルをの情報を使って、帳票が自動作成されます。

Aランク商品補充リスト商品別過不足一覧は担当者にメール送信されます(図4)。

【図4】完全自動化のロジック

AFTER

RPA担当者
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完全自動化後にどうなったのか報告します。

商品管理担当者と物流担当者のやり取りが無くなり、ムダとミスが無くなりました。

物流担当者の作業は印刷のみになり、確認後、出荷担当者に渡します。帳票作成作業が無くなったため、早出残業が無くなりました。

倉庫に無い商品はあらかじめAランク商品補充リストから除外されているため、出荷担当者はムダに商品を探さなくてよくなり、出荷効率がアップしました。

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こさい
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