Power Automate Desktopのサブフローの活用方法を解説します。
では、実際にフローを作ってみながら理解してください。
それではどうぞ!
Excel:Microsoft 365 Apps for enterprise v.2207
Power Automate for desktopバージョン:2.23
Power Automate Desktop|サブフローの活用方法
準備しよう
記事「外部ファイルを使って変更に強いフローを作ろう」で作成したフローを使います。
最初にこちらの記事を参考にしてフローを作成してください(記事の最後にテキスト保存したフローも載せているので、コピー&ペーストでフローを復元できます)。
コンソールの中からフロー[外部ファイル利用]を選択し、[編集]をクリックしてください。
図1のようにフローが作成されていますか?

【図1】フロー[外部ファイル利用]のメインフロー
フローを修正しよう
このフローをさらに実践的なフローとして使えるように整備します。
外部ファイル読み込み部分をサブフローとして切り分けます。
STEP1 サブフロー[GetParameter]を作成する
新しいサブフロー[GetParameter]を追加してください。

【図2】サブフロー[GetParameter]
STEP2 メインフローの外部ファイル読み込みに関するアクションを移動する
メインフローの[特別なフォルダーを取得]アクションから[Excelを閉じる]アクションまでをサブフロー[GetParameter]に移動してください。
[特別なフォルダーを取得]アクションから[Excelを閉じる]アクションまでをカット([Ctrl]キー+[X])して、サブフロー[GetParameter]のワークスペースをクリックして、ペースト([Ctrl]キー+[V])することで移動できます。
もしくはマウスでドラッグ&ドロップする方法でも移動できます。
移動が完了するとサブフロー[GetParameter]は図3のようになります。

【図3】サブフロー[GetParameter]のフロー
STEP3 メインフローの外部ファイル読み込みに関するアクションを移動する
[サブフローの実行]アクションをメインフローの1ステップ目に追加してください。
ダイアログが表示されるので、[サブフローの実行]のドロップダウンリストから[GetParameter]を選択してください(図4)。
[保存]をクリックしてダイアログを閉じてください。

【図4】[サブフローの実行]ダイアログ
STEP4 メインフローの外部ファイル読み込みに関するアクションを移動する
メインフローとサブフロー[GetParameter]は図5のようになります。
完成したらフローを保存してください。

【図5】メインフローとサブフロー[GetParameter]
実行しよう
フローを実行してください。
最初にExcelが起動して、すぐに閉じます。その後、Microsoft Edgeが起動し、サンプルWebサイトが開き、[ユーザーID]の入力ボックスにユーザーIDが入力されます。
図6の画面になったところでフローが終了します。

【図6】サンプルWebサイト
まとめ
前回の記事終了時のメインフローを比べてみてください(図7)。
上が前回までのメインフローで、下が今回のメインフローです。

【図7】変更前後のメインフロー
単純にフローが短くなったので、可読性が上がりました。
GetParameterというサブフローを実行するので、1ステップ目はパラメータを取得するんだな、とすぐにわかります。
パラメータを取得する具体的な方法は無視できて、機能のみを理解することができるので、フローの理解が早く、正確になります。
また、パラメータを取得する機能に何らかの変更を加えたい場合は、サブフローだけを読めばいいので変更箇所の特定が簡単になります。
これによりメンテンナンス性が向上します。
最後にもう一つメリットがあります。
サブフロー「GetParameter」のみをテキストファイルに保存すれば、他のユーザーと共有することができます。
これにより再利用性が向上して、チーム全体の開発効率がアップします。
サブフローを利用することは「可読性の向上」「メンテンナンス性の向上」「再利用性の向上」というメリットがあることがわかりました。
以下のページでPower Automate for desktopの使い方について色々なテクニックを書いていますので、併せてお読みください。