おすすめの無料RPAツールを3つご紹介します。僕が実際に使ってみておすすめできるツールだけに厳選しています。無料でできること、できないことを含めて解説するのでお読みください。
おすすめの無料RPAツール
UiPath Community Edition
UiPath社が提供しているRPAツール「UiPath」の無償版です。個人ユーザーのほか、一定規模以下の法人でも利用することができます。
UiPath Automation Cloudから開発環境「UiPath Studio」をダウンロードして、クライアントPCにインストールします。UiPath Studioの機能の制限は無いので、製品版と同じ機能が使えます。
また、管理できるロボットの数の制限がありますが、管理ツール「Orchestrator」を利用することができます。OrchestratorではUiPath Studioで作成したワークフローをスケジュール実行することもできます。
無償版は基本的に自動的にバージョンアップしてしまうので、実務上で安定して利用するには苦労すると思います。Community Editionは学習用や試用用途なので、そこは仕方ないでしょう。また、サポートはフォーラムなどに限られます。
無償版は上記のような制限がありますが、個人的に学習するのにも、小規模で実用するにも十分な性能があります。UiPathの特徴は以下の記事で詳しく解説していますが、非常に顧客満足度の高いRPAツールですので、おすすめできます。
UiPath Community Editionのインストール方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
Power Automate for desktop
「Power Automate for desktop」はマイクロソフト社が提供しているクラウド型RPA「Power Automate」の一機能です。
Windows10/11を使っている場合は無料で利用することができます。
UiPathと同様にWebブラウザーやExcelなどのアプリケーションの操作やファイルの操作などを自動化することができます。Power Automate for desktopの特徴については以下の記事で詳しく解説しています。
試用版ではなく正規の無料RPAツールとして提供されているので、もちろん機能制限などはありません。ただし、「スケジュール実行したい」「作成したシナリオを簡単に共有したい」などの要望を実現したい場合は有償ライセンスが必要となるので、無料で使えるのは「個人のパソコン業務を自動化する」ことに限られます。
Power Automate for desktopのインストール方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
SikuliX
OpenCV(インテルが開発・公開したオープンソースの画像解析ライブラリ)を利用したオープンソース・ソフトウェアのGUIオートメーションツールです。
完全に無料で利用することができます。
操作対象を画像としてマッチングするため、スクリーン上に表示されているものであればアプリケーションの種類を問わず操作することができます。
開発環境が付属しており、画面上のある場所をクリックしたり、テキストボックスに文字入力したりといった、人間が行う作業を記述することが簡単にできますが、それ以上に込み入ったことをさせたい場合は、直接スクリプト(JythonかJRuby)を記述する必要があります。
プログラミングの経験が必要となるため、非エンジニアの人が利用するにはハードルが高いと言えます。
SikuliXの特徴については以下の記事で詳しく解説しています。
まとめ
僕が実際に使ってみておすすめできる無料RPAツールを3つご紹介しました。どのツールも僕の本で書いていますので、自信をもっておすすめします。
- UiPath Community Edition
- Power Automate for desktop
- SikuliX
すべてを同じ条件で比べることは不可能なので、どの無料RPAツールが良いかということはできません。それぞれのRPAツールの特徴をよく確認して選択してください。
実際にインストールして使ってみると一番わかると思いますが、その前に「どのRPAツールが良いかある程度目星を付けたい」という場合は、UiPathとPower Automate for desktopの比較について以下の記事で書きましたので参考にしてください。