Power Automate for desktopとは、マイクロソフトが提供している、無料のクラウドベースのデスクトップ型RPAツールです。
といっても、今一歩わからない、ですよね?
この記事は、Power Automate for desktopについて、もう少し詳しく理解できるように
- Power Automate for desktopとは
- Power Automate for desktopの特徴
について、まとめています。
5分ほどで読み終わるくらい、カンタンですよ。
この記事を書いている僕は、Power Automate for desktopを仕事に使っていますし、本も書いています。
>>Power Automate for desktop業務自動化最強レシピ
それでは、続きをお読みください。
Power Automate for desktopとは

最初に、肝心の「Power Automate for desktopとは」というテーマについて、解説しますね。
「Power Automate」の一機能
Power Automate for desktopとは、マイクロソフトが提供しているRPAツールです。
そして、Power Automate for desktopは「Power Automate」の一機能です。
このことが、意外に大事です。
『Power Automate for desktopは「Power Automate」の一機能』という意味が、すこし伝わりにくいので、Power Automate for desktopが登場した経緯を見てみましょう。
2016年、「Microsoft Flow」というクラウド型のワークフロー自動化ツールが、リリースされました。この「Microsoft Flow」が、「Power Automate」という、クラウドサービスになりました。
2019年11月に、Power Automateの一機能として、パソコンの操作をするために「UI Flow」というRPA機能が登場しました。そして、2020年に「Power Automate Desktop」と名称が変更ました。
2021年3月に無償化とともに、「Power Automate for desktop」へと改称しました。
この経緯を踏まえて、現状を整理しました。
クラウドフローとデスクトップフロー
現在は、Power Automateは大きく2つの機能に分類することで、説明されることが多くなっています。
下の図をご覧ください。

1つ目の機能は「クラウドフロー」です。一般的に「Power Automate」といった場合、こちらのクラウドフローのことを指します。
もう1つが「デスクトップフロー」です。こちらが「Power Automate for desktop」です。
Power Automate for desktopの無償
まとめると、
- 本来は「Power Automate」が主体
- Power Automate for desktopは、クラウドフローと組み合わせることが想定されている
- デスクトップフローは無料で提供されている
ということが、わかってもらえたのではないでしょうか。
Power Automate for desktopユーザーが、将来的に有償版のクラウドフローを利用することを想定しているわけですね。
このことを頭に入れた上で、Power Automate for desktopのおいしいところを利用しましょう。
Power Automate for desktopの特徴

ここからは、Power Automate for desktopの特徴を解説します。
Power Automate for desktopだけでも、すっごく使えるRPAツールってことがわかりますよ!
ユーザー部門でも作成しやすい
まず、下の絵をパッと見てください。
シンプルじゃないですか? これがPower Automate for desktopの開発画面です。

シンプル、カンタン、というのがPower Automate for desktopの特徴。
わざと複雑な機能はそぎ落として、必要な機能だけにしている、という感じです。
わかりやすい開発画面
では、もう少し、画面の説明をしますね。
自動化に必要な部品が最初から豊富に用意されています。
この部品のことを「アクション」と呼びます(❶)。
複数のアクションを組み合わせるだけで、簡単に自動化を実現することができます(❷)。
だから、ユーザー部門でも自力で自動化が可能なわけです。
アクションの組み合わせのまとまりのことを「フロー」と呼びます(❸)。
フローはシンプルでわかりやすいので、プログラミングの未経験者でも理解しやすいでしょう(❹)。

プログラミング言語を書かなくていい
そして、とても重要なのですが、
フローを作成するために、特定のプログラミング言語でプログラムを記述する必要ない
のです。
アクションの設定画面で、必要な情報を入力したり選択したりするだけで作成できます。

このようにアクションの設定だけで、アプリケーション開発や自動化処理を開発できるツールのことを「ローコード(low code)」と呼びます。
プログラミング言語を学ぶ必要がないため、プログラミングの経験のないユーザー部門でもフローの作成が可能です。
他のマイクロソフト製品と密に連携できる
マイクロソフトが提供しているツールなので、同じマイクロソフト製のExcelやOutlook、Microsoft Edgeなどと簡単に連携することができます。
Windows10/11が搭載されたパソコンでは無料
2021年3月からWindows10が搭載されたパソコンにおいて、無料で使えるようになったことがPower Automate for desktopが注目された大きな要因です。
さらにWindows11では標準でインストールされています!
Windows10ではインストーラーをダウンロードしてきて、インストールを実施する必要があったので、Windows11からPower Automate for desktopがより身近な存在になったといえるでしょう。

まとめ

この記事では、「Power Automate for desktopとは」という基本的な知識について、解説しました。
Power Automate for desktopの歴史から振り返ったので、少し難しかったかもしれませんね。
でも、今後、Power Automate for desktopを使っていくなら、大事なことです。
Power Automate for desktopの「おいしいところ」を使うコツが掴みやすいから。
将来的には、クラウドフローと連携させて、より高度な利用方法を考えることもできますしね!
Power Automate for desktopとは何かがわかったら、次は「Power Automate for desktopで何ができるのか?」という知識を手に入れるといいですね。
次の記事で解説しているので、併せてお読みください。
>>Power Automate Desktop|できること、できないこと